副理事長基本方針

副理事長 桐山 詔宇

 今、リーダーに求められていることは、環境や産業構造や人の考え方が劇的に変化する状況下で発生する問題に対し、「自由な発想」と「大胆な行動力」をもって立ち向かうことです。発想や判断は、自己に内在する知識や経験を無意識に選択することで行われます。従ってその知識や経験に依存する判断基準の根拠を増幅させることで、人は、より多くの発想が生み出せるようになり、変化に対応できる最適解を導き出せるのです。

 日本が世界経済において確固たる地位を確立した根源は、日本人の勤勉で実直な国民性に由来し、その資質や改善能力には世界中が驚嘆と称賛をしていました。しかし、現在では、その地位を他国に譲ることになっています。それは特定分野の改善を得意とする日本人が能力的に劣っている訳ではなく、時代の流れと共に世界のデファクトを構築するために必要とされる「自由な発想」と「大胆な行動力」をもち合わせていなかったからに他なりません。

 現在、ぎふのまちのリーダーは、これまで培ってきた能力や経験、社会的常識など、固定化している価値観で判断を下すことが多いのではないでしょうか。絶えず変化する時代を生き抜くには、現在の価値観では充分とはいえません。新たな知識や幅広い教養を身に付け、自分だけの新たな付加価値を生み出すことが求められています。そして生み出した新たな付加価値をもって大胆な行動を起こせば、リーダーとしての資質は大きく広がるのです。

 私は、岐阜JCのメンバー一人ひとりが、文明の根源的な文化や思想を学び会得することで生まれる「自由な発想」と、その発想に基づいた「大胆な行動力」を起こせるリーダーへと成長し、ぎふのまちから世界に目を向け活躍できる人材になって欲しいと願います。まずは自らの資質を向上させるために、人類の文化資産である広大な知識や教養を有機的に連鎖・連携させ得るリベラルアーツを習得することで、大きく変化する時代に対応できるリーダーとなります。そして岐阜JCのメンバー全員が、ぎふのまちに必要とされるリーダーとなるために、学習することの大切さを訴え、共に学び続けます。